無職糖尿  ~活動日報~

無職、糖尿病、40歳の男のリアルな日々

3 糖尿病がパーティメンバーに加わった

 糖尿病が分かったのは2年半前。

 

 しかしながら、明らかに前兆モードが32ゲーム以上前から始まっていた。

 

 もともと汗かきな体質もあり、夏場はガブガブゴクゴク飲んでいました。そう、砂糖たっぷりの清涼飲料水を。夏の間はまだよかった。汗をかくから。

 夏が過ぎ朝晩めっきり寒くなった10月ころ、目に見えてトイレの回数が増えた。そのとき別件でかかっていた内科医に相談してみたが、数をこなすのが主目的なのか、あまりとりあってもらえなかった。

 が、隣の調剤薬局で薬剤師からこんな質問をされた。

    「トイレの回数は一日に何回くらいですか?8回くらい?」

頭の中にビックリマークが3個くらい浮かんだ。なぜなら、私はその時すでに日に20回以上股の間にある管から黄色い液体を射出していたのだから。そして答えた。

    「いやぁ、もっとですねぇ‥」

この回答で、どんなプレミア演出が発生するのかと期待したが、

    「あー、そうですか。」(終)

と、通常モードに移行してしまった。なんで聞いた。なんで聞いたの。

 

 それから年を越えたあたりから、ますます喉の渇きがひどくなり、立ち眩みも頻発するようになった。コブシを握れば、なかなか開くことができなくなっていた。体も常にダルく、頭痛も頻発していた。

 

 そんな状態なので仕事を休むことにした。ちょっと休めば楽になるだろうと思って。

が、一向に楽にならない。一日のほとんどを寝て過ごしていたが、尿意のため1~2時間おきに目が覚めて、トイレにいく生活。それが2か月くらい続いた。

 

 その間、自分でもさすがにこれは変だと思った出来事があった。脛や背中が乾燥して痒いので、温泉にでも入って保湿(笑)しようと思って近所の温泉施設に行った時のことだ。

 そこに行くとルーティンのようにサウナに入っていたのだが、異変はその時気が付いた。汗が、年中汗っかきの私がサウナに入って汗が、汗が、汗が出なかったのである。だ、だ、だ脱水症状ってやつか。

 そこで気が付く。糖尿病にではなく脱水状態だった自分に。

思い起こせば他にもいろいろあった。寝て起きると、舌と上あごがくっついていて、舌を動かすとベリっと剥がれる感じだった。唇はリップクリームを塗っても乾燥状態、口角は裂けた状態だった。

 

 飲むしかない。スポーツドリンクを。水分を摂らねば。

 

 飲む。出る。飲む。出る。飲む。出る。出る。出る。飲む。

 

完全にデスループ。なんとかしたいが、頭が回らない。油断すると寝ている。

 

 そんなこんなで4月も桜が満開のころ(たぶんそう。見てないけど、きっと咲いてた。)ついに転機が訪れた。職場の上司に病院に連行されたのである。

 

 入院だと言われた。人生初の入院である。おっかない。

いろいろ検査をされた、意識も朦朧としてたのであまり記憶もないが、はっきりと覚えているのは、その時の体重測定結果である。76キロ。機械壊れてるんじゃないかって本気で思った。誤測定もありえるから、もう一度測ってもらったが、変わらず76キロ。変にこだわった自分がちょっと恥ずかしい。

 自分が記憶していた直近の体重は96キロである。たしか、この日から遡ること2か月前のこと。なんと知らない間に20キロ減量できてしまっていた。糖尿病業界ヒロシと言えど、20キロ減って気が付かない男はそう居ないのではなかろうか。自分の体重変化に気が付かなかったとです。   です。   です‥

 

 そんなこんなで無事入院を果たし、正式に糖尿病がパーティメンバーに加わった。